のっかーのエンジニア日記

新人SEの日記です。

【洋楽】Third Eye Blind "Deep Inside of You"の和訳 ~独特な関係の深さ~

私とThird Eye Blind

初めて自分のお金でCDを買ったのが、Third Eye Blindでした。

そんなThird Eye Blindとの出会いは、"Yes Man"という映画でした。 劇中、建物から飛び降りようとしている人に向かって、主人公が Jumper という曲を歌い出すのですが、 それが何ともカッコいい曲で、強烈に印象に残ったのです。 それ以来、よくThird Eye Blindの曲を聞いています。

私はThird Eye Blindの中でも特に、初期の楽曲が好きです。 寂しさと人生のやるせなさ、生きることへの強い思いが詰まった楽曲たちが心に響きます。 今日は、そんな初期の楽曲の一つ、Deep Inside of Youの和訳に挑戦してみます。 (序盤の表現が難解で、解釈に苦労しました。 英語の得意な方の解釈も聞いてみたいです。)

youtu.be

Deep Inside of You 和訳

[Verse1]

When we met light was shed

僕たちが出会ったとき、光が差し込んだ

光が差すという表現により、「君」と「僕」の出会いが革新的な出来事であったことを表現している。

Thoughts free flow, you said you've got something

考えは解き放たれ溢れ出す 君は何かを得たんだと言った

free:自動詞で、(主語が)自由な状態になるという意味。

Thoughts free (and) flow の略か。

「君」が「僕」と出会ったことで、これまでの価値観が変わってしまうほどの何か深い変化が生じた。「悟りを開く」のと似たような、革新的な変化。

Deep inside of you

君の奥深く内側で

変化は「君」の心の奥深く内側で起こった。

A wind chime voice sounds, sway of your hips round rings true

ベルみたいな声がキラキラ鳴っている 君のお尻はグルグル揺れ動いている

ウィンドベル(海外の風鈴)のような声が、君のグルグル回るお尻の揺れ動きが、本物であるように思える

wind chime:風鈴(ここでは日本の風鈴ではなく、海外の棒状のウィンドベルだと思われる)

A wind chime voice が主語(wind chimeがvoiceを修飾している)でsoundsが動詞、sway of your hips round が主語でringsが動詞、trueが目的語だと思われる。難解...。

「僕」が「君」に対し恋に落ちる様子を表現していると思われる。「僕」にとって「君」の声は本当にウィンド・ベルのように美しく聞こえ、「君」のお尻の揺れ動きに魅了され、次第に心惹かれていってしまう。

It goes deep inside of you

やがて君の奥深く内側へと向かっていく

これもまた難解...。「君」の声やお尻に心惹かれて、やがて「君」のもっと奥深いところへと向かって行くという表現により、「僕」が最初「君」の声や外見に惹かれ、やがてもっと奥深い部分に強く惹かれていくようになる過程を描写しているか。

These secret garden beams

この秘密の園の輝きは

「僕」にとって「君」は秘密の園の輝きのようで、「僕」の心を照らした。

Changed my life so it seems

僕の人生を変えてしまったみたいだ

so it seems:it seems so の倒置形。そのようだという意味。

その輝きに照らされて「僕」の人生は全く変わってしまったようだ。

Fall breeze blows outside, I don't break stride

外はそよ風が吹いている 僕はそのまま歩き続ける

外は秋で、涼しい風が吹いている。「僕」は風の中でも確かな歩調で「君」に会うために歩いて行く。「君」に会えるのを心待ちにしている様子が伝わってくる。

My thoughts are warm

僕の心は暖かく

「君」のことを思うと「僕」の心は暖かくなる

And they go deep inside of you

思いは君の奥深く内側へと向かう

そして「君」への思いはもっと深まっていく

Oh, yeah, and I never felt alone

[Chorus]

ああ そうだ 僕はこれまで孤独を感じたことはなかった

All right, oh, oh, 'til I met you

そうだ ああ ああ 君と出会う前までは

「僕」は「君」と出会い、「君」を深く愛するようになって初めて、孤独を知った。

[Verse2]

Friends say I've changed, I don't listen 'cause I live to be

友達は僕が変わってしまったと言う そんなことはどうでもいい だって僕は今生きているんだ

「僕」が以前付き合っていた友達は、「僕」は以前と変わってしまったと言う。

Deep inside of you

君の奥深く内側で

「僕」は「君」の奥深く内側を知るようになった。それ以外のことはどうだっていい。

Slide of her dress, shouts in darkness, I'm so alive

彼女のドレスが滑り落ちる 暗闇の中の叫び声 僕は今生きているんだと強く実感する

「僕」が「君」と、身も心も深く交わるようになったことを表現しているか。「君」との生き生きとした交わりの中で、「僕」は生を実感する。

I'm deep inside of you

僕は君の奥深く内側にいる

You said, boy make girl feel good

君は言った 男の子は女の子を満足させてあげられるんだって

But still, deep inside, still

でもまだ 奥深く内側では まだ

「君」は「僕」に満足を感じていることを伝えてくれたが、実際はまだ奥深く内側では「君」は本当には満たされていなかった。

[Chorus]

I've never felt alone

僕はこれまで孤独を感じたことはなかった

'Til I met you

君と出会う前までは

I'm all right on my own

僕は一人でうまくやっていけていた

And then I met you

そんなときに僕は君と出会った

And I'd know what to do if I just knew what's coming

もしこれからどうなるのかがわかれば 僕はどうしたらいいかわかるのに

「僕」はどうしたらいいか全くわからない。

[Bridge]

I would change myself if I could

もし変われるなら 僕は変わりたい

もし「君」なしで生きられるように変われるなら、変わりたい。でも決して変われない。

I'd walk with my people if I could find them

もし一緒に歩んでいけるような人たちが見つかるなら 僕はその人たちと歩んでいきたい

以前友達と一緒に歩んでいた「僕」みたいに、また誰か「君」以外の人たちと一緒に歩んでいけるなら、そうしたい。でも、もうそんな風には戻れない。 ここでいうpeople(人たち)は、女性に限らず、男性も含むと思われる。「君」と出会い、「僕」のこれまでの男女の友達との人間関係(恋愛・友情など)は、相対的に軽薄なものに変わってしまった。以前はそのような関係の中で生きていても平気だったが、「君」と出会い、かつてない関係の奥深さを知ってしまった今、「僕」はもうそのようには生きられなくなってしまった。

And I'd say that I'm sorry to you

君にはごめんねと言って

「君」にはごめんねと言って別れを告げて、また誰か別の人たちと生きていけるならそうしたい。

I'm sorry to you

ごめんねと言って

And I don't wanna call you

僕は君に電話したくない

「僕」は「君」に別れの電話をかけたくない。

But then I wanna call you 'cause I don't wanna crush you

でも僕は君に電話したくなる だって僕は君を壊したくはないから

一方で、「僕」は「君」を壊してしまわないように別れを切り出したいと思う。

But I feel like crushing you

でも僕は君を壊したくなる

その一方で、「君」を掴んだまま壊してしまいたいと思う「僕」もいる。

And it's true, I took for granted you were with me

本当なんだ 君が僕と一緒にいることを僕は当たり前だと思っていた

I breathe by your looks and you look right through me (And we were broke and didn't know)

君の姿にため息が出る 君は僕には正しく見える そして僕たちは壊れてしまった 知らない間に

「僕」にとって「君」は美しく、正しく完璧に思える。今もそうだ。しかし、気づかないうちに「君」と「僕」の関係は破局を迎えてしまっていた。

And we were broke and didn't know

僕たちは壊れてしまった 知らない間に

二人は完璧に思えた。しかし、知らない間に破局してしまっていた。

And we were broke and didn't know

僕たちは壊れてしまった 知らない間に

And we were broke and didn't know

僕たちは壊れてしまった 知らない間に

[Verse3]

Something's gone, you withdraw and I'm not strong like before

何かが行ってしまった 君は去っていく 僕はもう前みたいに強くはない

I was deep inside of you

僕は君の奥深く内側にいた

I can go nowhere

僕はどこへも行けない

I burn candles and stare at a ghost

僕はろうそくを燃やし 亡霊を見つめる

Deep inside of you

君の奥深く内側で

And some great need in me

そして僕の内側の強烈な渇望が

Starts to bleed

疼きだす

I've lost myself there's nothing left, it's all gone

僕は自分を見失ってしまった 何も残っていない 全て去って行ってしまった

[Outro]

Deep inside of you

君の奥深く内側へと

Deep inside of you

君の奥深く内側へと

Deep inside of you

君の奥深く内側へと

最後に

歌詞を通して、男女の関係の特別な「深さ」を感じさせられます。 男女の関係には、友達とも違う、独特な深さがあって、だからこそ、別れるときにも特別な痛みが伴うのかな、と考えさせられました。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。