のっかーのエンジニア日記

新人SEの日記です。

ネットワークスペシャリスト試験に合格しました

ネットワークスペシャリスト試験合格

2022年春期のネットワークスペシャリスト試験に合格しました。 結果は下記のとおりです。

問題 得点
午前Ⅰ 免除
午前Ⅱ 72点
午後Ⅰ 80点
午後Ⅱ 61点

ネットワークスペシャリストデータベーススペシャリストを ずっと目標にしていたので、嬉しいです。

当日の選択問題については、下記のとおり選択しました。

問題 選択
午後Ⅰ 問1(認証・認可、パケット転送)、問3(ケルベロス認証)
午後Ⅱ 問1(SSL-VPN、VDI)

読んで良かった本

試験対策として読んだ本の中で、個人的に良かった本をご紹介します。

パケットキャプチャの教科書

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この本は、パケットキャプチャツール「Wireshark」を使い、実際のパケットを見ながらネットワークプロトコルを学習できる本です。 プロトコルの解説の図が非常にわかりやすかったです。 また、文章も簡潔で読みやすかったです。 この本でプロトコルについて初めてきちんと理解することができました。

ただ、自分のパソコンで手軽に検証用ネットワークを構築する方法については記載がないので、 「自由に検証用のネットワークを構築して、パケットをキャプチャして検証しながら本を読み進める」ということはできなかったです。

ただし、著者の方がキャプチャしたパケットは公開されているので、 それを確認しながら読み進めることはできました。

1台のパソコンで検証用ネットワークを手軽に構築する方法については、私もまだ習得できていません。 今後ネットワーク設計を担当していくにあたり、ぜひ習得したいと思っています。

Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門

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この本は、Linuxで動かしながら、TCP/IPプロトコルを学べる本です。 私はAmazon Prime会員だったのでKindleで無料で読みました。 全てのコマンドをWSL2(Windows Subsystem for Linux 2)上のDockerで入力しながら読み進めました。

この本で、パケットの実際の動きが理解できるようになりました。 ネットワークスペシャリスト試験のプロトコル対策として良い本だと思いました。 この本の内容をもっと極めると、1台のパソコンの中だけで複雑なネットワークの検証も自在にできるようになるのではないかと思いました。

インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク・デザインパターン 実務で使えるネットワーク構成の最適解27

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この本は、ネットワーク構成の実践的なデザインパターンが掲載されている本です。

この本で、実際のネットワーク構成がどのようなものなのかを知ることができました。 冗長性を考慮した実践的なネットワーク構成のパターンが多く掲載されており、 過去問でもこの本に掲載されているネットワーク構成と似たものが出題されていました。

ALL IN ONE パーフェクトマスター ネットワークスペシャリスト

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この本は、ネットワークスペシャリスト試験の対策本です。

個人的には、この本が一番試験の点数を上げるのに貢献してくれたと感じています。 私が良いと感じた点は下記のとおりです。

(a) 試験に出るポイントがきちんと構造化されている

他のネットワークスペシャリスト試験対策本も何冊か読んでみたのですが、 試験範囲が膨大なこともあり、ひたすら単調に長い説明が続くものが多かったように感じました。 それに対してこの本は、重要なポイントがはっきりとわかる構成になっています。

例えば、各セクションの先頭には「30秒チェック」コーナーがあり、 セクション内の重要項目が一目で確認できるようになっています。

また、「Focus」コーナーでは、午後問題で頻出の重要な項目について、詳しい説明が掲載されています。

このように、膨大な試験範囲をきちんと綺麗に構造化して説明してくれている点が優れていると感じました。

(b) 説明が簡潔

この本より説明の詳しい本はたくさんあると思います。 しかし、この本は説明の詳しさが程よいです。 説明が詳し過ぎても要点が掴みにくいですし、 簡単過ぎても本質的なところが理解できなかったりします。

ところがこの本は、詳し過ぎず、それでいて要点はきちんと抑えて説明してくれているように感じました。 もしもさらに詳しく知りたい事項が出てきた場合には、 私の場合は下記の素晴らしいサイトを参考にすることで知識を補うことができました。

(c) 厳選された過去問が解説付きで掲載されている

重要な午後問題の過去問が厳選されて、最後の章に解説付きで掲載されています。 時間がない中、どの過去問から解いていけば効率的なのかわからなかったのですが、 とにかく掲載されている分の過去問だけは最低限目を通そうと頑張りました。 しかし結局、掲載されている分だけでも全て解き切ることはできなかったです。

これだけ厳選されていても時間がかかってなかなか解き切らないため、 手当たり次第解いていくともっと時間がかかってしまうと思います。

限られた時間を効率的に使う必要がある中で、 このように厳選して過去問を掲載してくれているのは助かりました。

ただ、もう少し改善してほしい部分もありました。 詳しくは下記のとおりです。

(x) 通常の説明と「Focus」コーナーでの説明とが離れた場所にある点

この本は、 「通常の説明が一通り終わったあとに、重要な事項については「Focus」コーナーで詳細に説明する」という形式でした。 しかしこの形式だと、同一事項の説明が離れた場所に散らばってしまいます。 そのため、私の場合は下記の方法で対応していました。

  • それぞれ同一事項の説明箇所に付箋を貼ってすぐに互いを参照できるようにする。
  • 「Focus」コーナーの重要事項を通常の説明の場所へ転載する。

個人的には、「Focus」コーナーの内容を要点のみ簡潔に 通常の説明の場所にも記載しておいてもらえると、 同一事項の説明を集約する必要がなくなって楽になると思いました。

(y) 過去問全体の優先順位とテーマの掲載がない

これはかなりわがままな願望なのですが、 (c) の厳選された過去問だけでなく、 過去数年分(例えば5年分)の午後問題については、各問題の主テーマと解くべき優先順位を掲載してもらえると、 さらに効率的に学習を進められるのではないかと思いました。

上記のように改善してほしい部分もありますが、 膨大な試験範囲を綺麗に構造化して要点を整理してある本で、 とても助けられました。

最後に

今後ネットワークの知識を深めていくためには、 先述のように、検証用ネットワークを1台のパソコンで手軽に構築する方法を習得する必要があるように感じています。

そのためには、Cisco Packet Tracer が良さそうだと感じています。 また、別の方法としては、Linuxの仮想ネットワーク機能を使用する方法も有効そうです。

現在はちょうどLinuxに興味があるため、 今後はLinuxについての学びを深めるとともに、Linuxの仮想化技術についても理解を深めていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。それではまた!